イベント企画を成功に導くポイントは?開催までの流れやアイデア例を紹介

イベント企画を成功に導くポイントは?開催までの流れやアイデア例を紹介

企業では、自社の商品を広める広報活動の一貫や、社内の従業員だけで新プロジェクトを発表するイベントが開催されることがあります。

イベントの開催にはそれぞれ目的やターゲットがあり、それらを明確にして成功につなげるための行動がイベント企画です。

しかし、「企画内容がうまくはまらずイベントに人が集まらなかったらどうしよう」「イベント開催して効果やメリット得るためにはどんな企画をすればよいの?」など、成功させるために悩んでしまう方もいるでしょう。

この記事では、イベント企画を成功させるポイントや、準備段階からイベント終了までの流れを社内向け社外向け問わず、主にBtoBイベントの場合に沿って詳しく解説します。

イベント企画とは

イベント企画とは

イベント企画とは、イベントの目的やターゲット、当日に実施される具体的な内容や運営方法などを計画することです。

イベント成功のカギを握る存在となり、イベントを実施する目的の明確化、ターゲットの選定、開催日や開催場所、集客方法などを綿密に計画します。

企業が主体のイベントでは、自社のサービスを顧客やプレス向けに紹介したり販促効果を高めるために開催される場合や、従業員エンゲージメントを高める目的で開催される場合が多く、認知度を高めたり、顧客とのエンゲージメントや従業員間のコミュニケーションを活性化する目的でも有効活用されます。

イベント企画を成功させるポイント

イベント企画を成功させるポイント

ここでは、イベント企画を成功させるポイントを7つ紹介します。

目的やターゲットを明確にする

イベント企画では、目的やターゲットを明確化して、目標を達成するための道筋を計画段階から作ることが重要です。

イベント企画の目的やターゲットが定まっていない場合、何のためのイベントかも分からないまま失敗してしまうことがあります。

そのため、イベント企画では誰のために行うイベントなのか、何の成果を目的にしているのかをハッキリさせることが大切です。

参加者へのベネフィットを提供する

イベント企画では、参加者にベネフィットを提供することが重要です。

参加者は自分の貴重な時間を削ってイベントに参加するため、イベントで得られるメリットを重要視しています。

企業主体のBtoBイベントでは、ターゲットとなる参加者の興味関心に合わせた有益な情報や商品に出会えたり、他社事例で自身の業務に取り入れられるヒントを与えるようにしたり、お金を払ってもなかなか聞けない有名人の話が聞けるというのが、大きなベネフィットとなります。また、ユーザーやコアファンに対しては、ターゲット層に合わせたノベルティグッズを配布したり、飲み物などの飲食サービスを提供し、うまく関係構築を後押しするような仕掛けを行うことが一般的です。社内向けイベントの場合は、直接代表の話を聞けることや、他部署の好事例を聞くことができたり、普段接することができないメンバーとのコミュニケーションや非日常感を味わえるプログラム体験や、飲食サービスを提供することなどがあげられます。

ベネフィットを提供する場合は、集客段階から告知して、多くの参加者に周知させることで参加者の増加につながります。イベントタイトルや告知文等でも工夫するようにしましょう。

ターゲットにあわせた開催場所や開催日時を決定する

BtoBイベントや社内イベント企画段階では、ターゲットに合わせた開催場所や開催日時を決定するのが重要です。

ターゲットに設定している参加者に対して、都合の悪い場所や日時を設定した場合、狙い通りの集客ができずイベントは失敗してしまいます。

ターゲットにする参加者の行動パターンを調査して、TPO(時間・場所・場面)を考慮した状況を作りだすことが必要です。

オリジナリティのあるイベントを企画する

イベントへの参加者を募るためには、「参加したら面白そう」「今までにない体験ができる」といったオリジナリティを組み込んだ内容が必要です。BtoBイベントにおいても、「幅広い人脈形成や自己成長につながりそう」といったことを刺激する企業独自のオリジナル要素を企画に盛り込むと効果的です。

企業が主催するイベントは、BtoBの場合は自社製品やサービスを紹介することに重点を置きすぎてしまったり、社内向けの場合は、会社からの報告や伝達事項に重点を置きすぎてしまい、参加者に驚きや感動などのインパクトを与えられない傾向があります。

しかし、双方に通じることとして、参加者がワクワクするようなイベント企画を行い、少しでも印象に残るようなオリジナリティを組み合わせれば、雰囲気や印象が変わり認知度アップにもつながるでしょう。

分かりやすいイベントタイトルを考案する

参加者に対して、イベント内容や参加メリットが分かりやすいタイトルを考案することが大切です。

堅苦しい内容や難しい内容をイベントタイトルに設定すると、イベントの趣旨が伝わらないだけでなく、開催前から参加意欲が低下してしまうため、人数が集まらずイベント自体が失敗してしまう可能性もあります。

誰でもわかるような参加意欲が高まるタイトルを設定することで、イベントに興味を持つきっかけとなります。

さらに、イベント概要には、どのようなターゲットのどのようなお悩みを解決するのか?どのような体験ができるのかをしっかりと伝えていくようにしましょう。

運営マニュアルを作成する

イベント当日のスタッフの動きをまとめた運営マニュアルやタイムスケジュール、手配する備品やそれぞれの担務や連絡系統を事前に作成しておくことで、イベント当日にスムーズな運営が可能となります。

運営マニュアルには、事前に決めたスタッフの動きや対応方法、タイムスケジュールをまとめて、万が一当日にトラブルが起きても迅速に対応できるようにします。

特に天候の変化によってイベントの進行にトラブルが発生することがあるため、あらゆる状況を想定した運営マニュアルを作成しておくことがイベント成功の秘訣です。

イベント終了後に振り返りをする

イベント企画は、スケジュール通りに終了したからといってそこで終わりではありません。

イベント終了後に設定していた目的が達成できているのか、社員やスタッフ同士でフィードバックを行うことが大切です。

ただし、イベント企画は主催者と参加者で目的が異なるため、企画者はイベントが成功していたと勘違いしてしまう場合もあります。

参加者からのアンケートを募る場を設けて反省点を明確にすることで、次回のイベントに活かせることができるでしょう。

イベント企画から開催するまでの流れ

イベント企画から開催するまでの流れ

ここでは、イベントを企画する段階から開催当日までの流れを詳しく解説します。

イベント開催の目的やターゲットを明確にする

イベント企画前にイベント開催の目的やターゲットを明確にします。

BtoBイベントの場合は「新商品のアピールを行いたいのか」「自社の認知度を上げたいのか」など、社内イベントの場合は「従業員のモチベーションを向上したいのか」「コミュニケーションを活性化したいのか」など、目的を明確にしておくことで後のイベント企画がスムーズに行えます。

また、BtoBイベントの場合は、参加してほしいターゲットを絞り込むのも大切です。年齢層・性別・職業など、イベントで訴求しようとしている内容に沿った参加してほしい方のペルソナ像を明確にしておきましょう。

予算やスケジュールを決める

目的やターゲットにあわせたイベントの規模を考え、予算やスケジュールを決めていきます。

会場予約や設営費用だけでなく、登壇者や司会者への謝礼金、運営にかかる備品代、ノベルティグッズの配布や飲食サービスの提供費用を考えて、予算内でイベントが成功するように計画しなくてはいけません。

また、飲食を提供する場合は、フードロスにならないよう、歩留まりを考慮し参加者に提供できる量はどのくらいなのかなどを踏まえた発注や予約のスケジュール管理が重要です。

イベント直前になって、「数が足りない」「予算を超えている」などのトラブルが起こらないように具体的に決めておきましょう。

開催日時や開催会場を決める

イベントの目的とターゲットが決まったら、参加者に最適な開催日時や参加しやすい会場を選定します。

イベント企画によって異なりますが、当日の天気や時間で大幅な変更が予測されるときは、状況に合わせて変更が可能になる綿密な準備が必要です。

ターゲットとしている参加者が全国規模の場合、イベント終了後に日帰りで来場しやすいアクセスの観点や、ターゲットとしている参加者の人数や参加しやすい時間帯を事前に調べて、最適なタイミングに設定することが重要です。

イベントの内容を考案して企画書に落とし込む

目的やターゲット、開催場所にあわせたイベント概要を決定した後は、具体的な参加者メリットにつながる企画やKPIを考案して企画書に落とし込みます。

打ち合わせや会議でイベント企画を考案するのが一般的ですが、会話では不透明だった部分や認識のズレをなくすためにも、企画書にうまくアウトプットし、文字で見える化することで、準備段階から組織全体がスムーズに機能します。

運営スタッフのコミュニケーション能力や理解力を考慮して、企画書は誰でも理解できるように分かりやすく作成することが重要です。

打ち合わせや会議のフィードバック用としても、企画書は準備するようにしましょう。

参加者を募るPR活動を行う

BtoBイベントの場合も社内イベントの場合も、参加者を募るPR活動は、イベント企画を行ううえでとても重要です。いくら魅力的なイベント企画ができたとしても、参加者がいなければ意味がありません。

対外的なホームページでの告知・インターネット広告の活用・SNSの活用・チラシの制作・メールマガジンの送付など、ターゲットに適したPR活動を選定していきましょう。社内向けイベントの場合は、社内報、イントラネットでの告知など会期まで継続したコミュニケーションを図ることでイベント本番までの機運醸成やモチベーション向上に役立てていきましょう。

また、イベントを成功させるためのポイントとして、参加者人数を把握することが重要です。PR活動を通じておおよその参加人数が把握できたら、登録フォーム等を活用し、全体の人数を数値化するようにしましょう。

事前に数値化しておくことで、事前に設定した目標集客人数に達しているのかどうか、追加のPR活動の要否といった部分や、イベント当日にノベルティが足りない、会場に参加者が入れないなどのトラブルを未然に防ぐことができます。

イベント開催の準備

会場が決定したら、装飾や機材の準備を行います。

会場の設営、各外注先への発注、進行プログラムの作成、広報担当など、各担当を決めて当日のイベント開催に備えます。

また、運営スタッフのなかからリーダーとなる会場設営責任者を任命してから準備を始めるのがおすすめです。

多くの参加者が来場する大規模イベントでは、事前に準備する作業が増えるため、責任者を数名決定し、トップダウン方式で指示出しをしながら準備するほうが効率的です。

イベントを開催

開催当日は、事前に把握している運営マニュアルを確認しながらスタッフが運営を行います。

しかし、綿密な事前準備をしていても、当日にやむを得ないトラブルが発生する場合があります。

万が一トラブルが発生しても、イベントの目的を最優先に考えた対応が必要です。そのためには、臨機応変な対応ができるスタッフとのコミュニケーション能力が求められます。

イベント終了後は顧客や従業員の参加満足度を振り返る

無事にイベントが終了したら、顧客や従業員の満足度を振り返る時間を作りましょう。

イベントで学んだことをフィードバックすることで、次回は反省点を活かしたさらに満足度の高いイベント企画が可能になります。

イベント参加者を対象にしたアンケート調査で参加満足度を見える化して、目的の達成度を振り返りながら、次のイベント企画へとつなげていきましょう。

イベント企画に役立つアイデア例

イベント企画に役立つアイデア例

ここでは、イベント企画に役立つアイデア例を紹介します。

季節にあったイベントの開催

社内イベントを企画する際は、季節にあったコンセプトを装飾や設営に組み合わせると好印象です。

例えば、クリスマスシーズンに開催する社内イベントでは、会場をイルミネーションで装飾したり、大きなクリスマスツリーを設置すれば、参加者に感動を与えることで自然と印象が強く残ります。

また、夏のイベント企画では、お祭りの雰囲気が味わえる企画を取り入れたり、会場にマイナス20度を体感できるブースを設置したり、大規模なものですと特別な花火大会をサプライズで企画するなど、驚きを与えるシチュエーションが効果的です。

飲食を提供するイベントの場合は季節感をあしらったり、提供方法でオリジナリティのある演出を施したりするとさらに印象に残るものにすることができます。

著名人を招いたイベントの開催

著名人を招いたイベントの開催も参加者増加につながります。

例えば、事前に著名人を招くイベント企画の告知を行っておくと、より多くの方の来場が期待できます。

また、一切告知をせずにサプライズで著名人を招く方法もひとつの手段です。サプライズで突然現れた著名人に参加者は驚き、強い印象を与えることが可能です。

参加者へ特典を用意する

参加者への特典は大きな集客効果につながります。

例えば、事前に行うPR活動で参加者への特典をアピールしておくことで、イベントへの参加に興味を持つ方が増えてくるでしょう

ただし、在庫管理や特典の質が重要になるため、予算にあわせた綿密な計画が必要です。

また、一日をかけて開催するような大規模BtoBイベントの場合、受付の混雑を回避したり、プログラム冒頭から来場人数確保するということを狙い、早期来場特典を設けるということも一案です。

参加費の無料化

イベント参加への敷居を下げるためには、参加費を無料化するのもおすすめです。

特定の付加価値があるイベントは有料の場合がほとんどですが、商品の宣伝や認知度アップのために行うのであれば、無料化によって参加者が増加し結果的に宣伝効果が高まります。

参加費の無料化は、「費用がかかるなら行きたくない…」とイベント参加を敬遠する方の参加を促すチャンスです。

イベントの目的とその達成に向けて最適な手法を考えるようにしましょう。

オンライン型イベントの同時開催

オンライン型イベントの同時開催もイベント企画としてはおすすめの方法です。

会場に来場しないと参加できないイベントの場合、開催場所や時間などの都合で参加が難しくなる方もいます。

しかし、オンライン型イベントを同時開催することで、来場できなかった方も気軽にイベントへ参加できるようになるでしょう。

近年では、サステナビリティへの意識の高まりから、イベント随所にサステナビリティのアイデアがちりばめられていたり、参加することで社会貢献につながるといった企画も人気です。

まとめ

イベント企画を成功させる7つのポイントや、準備段階からイベント終了までの流れを詳しく解説しました。近年では企業が行うイベントにおいて、社内向け、顧客向け問わず、従来の非日常感を味わえるイベントにすれば良いという意識は薄れ、より効果を重要視する傾向にあります。

イベント企画では、明確な目的とターゲットを決めた事前計画が重要です。

また、運営スタッフ間のコミュニケーションや良いイベントを実現させたいという気持ちも大切となり、全員が力を合わせて作り上げる意識も必要になります。

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