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社内外のエンゲージメント向上!周年事業における記念サイト制作の役割とは
「周年」は大きな節目であり、企業のビジネスを拡大に導く企業経営にとってのターニング・ポイント(分岐点)です。JTBコミュニケーションデザイン(以下、JCD)では、コミュニケーションを研究してきたノウハウやマーケティングを活用し、周年イベントをはじめとする様々な手法で周年事業をトータルでプロデュースしています。なかでも周年記念サイトは、社内外の多くの人に情報を発信できる、企業にとってメリットの大きな手法のひとつです。そこで本コラムでは、多くの周年事業を手掛けてきたJCDコーポレートソリューション部の中久喜が、実際に担当した事例を通して周年事業における周年サイトの役割やその重要性について語ります。
社内外との関係構築や
モチベーションアップにもつながる周年サイト
周年事業は先人たちの功績を学び、これまで果たしてきた企業の存在意義を再確認することで自社の魅力を再確認し、未来に向けたコミュニケーションをはかる良いきっかけとなります。周年事業を行うことで、企業と従業員を含むステークホルダーとの良好な関係の構築や、従業員のモチベーション向上、企業イメージのアップなど、企業全体にポジティブな変化が生まれます。
一般的に周年事業というと、周年式典やパーティーといった、取引先や従業員をリアルで集めて開催するイベントをイメージされる方が多いと思います。周年イベントは来場された方に感謝の気持ちを直接伝えることを目的としたその日のみの限定的なものになりますが、周年サイトの制作によって社内外のより多くの人たちに向けて、より多くの情報をいつでも伝えることができます。発信力のあるこの周年サイトは、周年事業にとってイベントと共に果たす役割が大きいと考えています。
JTBグループならではの企画で
地域色を表現した周年サイトに
2022年にジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社(以下、JRE)様が創立10周年を迎えるにあたり、当社では周年サイトの制作を担当いたしました。JRE様は全国に事業所・発電所を持つ企業で、特に発電所がある各地域とのつながりを重視されていたので、周年サイトもその要望に沿えるような独自性のあるものにしたいと考え、当社と同じJTBグループの出版社が手掛けている旅行情報誌「るるぶ」とのタイアップを提案しました。発電所のある地域から4地域(青森・山形・福島・宮崎)をピックアップして、各地域の観光名所やグルメスポットなどの魅力を伝える記事を作成しました。サイトを通じて、JRE様の、地域の皆さんに対する感謝の思いも表現できたと思っています。また記事は毎月計画的な更新を行うことで、継続的なサイト訪問を促すように作成しています。
地域観光に強い「るるぶ」とのタイアップ企画は、企業と地域との連携強化にもつながり、JTBグループである当社ならではの施策です。JRE様からもこの点について高く評価していただきました。
JCDが培ってきたノウハウを活かし
カウントダウン動画で高揚感のある仕掛けづくりを
JRE様の10周年記念サイトでは、「るるぶ」とのタイアップコンテンツのほかに、カウントダウン動画も制作しました。創立以来1年ごとのHistory Movieを、本サイト公開日の10営業日前からカウントダウン形式で展開。さらに、アニバーサリー動画としてこの10年を振り返る動画も本サイト公開日に合わせて配信しました。動画制作は合計11本。1本30~45秒の動画で、各1年を振り返られるように、その年に何があったのか可能な限りのトピックをJRE様と相談しながら作っていきました。「誕生」「地域との共生」「バイオマス」「挑戦」など10年分のテーマ決めから、動画に使う写真などの素材の手配やセレクト、動画編集など、11本分のタスクがたくさんあり苦労もありましたが、創立時から勤めている従業員の方にヒアリングするなど、多くの方々と一丸となって作り上げることができました。周年サイトでカウントダウン動画を公開することで、公開日だけの盛り上がりで留めることなく、その前後でお祝いムードの雰囲気を醸成することができたと思います。周年記念日の当日までカウントダウン動画を使って盛り上げる手法は、これまでJCDがイベント事業で培ってきた高揚感を演出するノウハウが活かせました。
ほかにサイト全体の構築としても、社歴をスクロール形式にし、企業の成長がわかりやすいように動的グラフを用いたり、誰もが使いやすいように各コンテンツへの導線をわかりやすくしたりするなど、細部まで工夫を凝らしました。10周年という節目に、一般向けの特設サイトという形で、JRE様のこれまでの歩みや現在、そしてこれからへの思いを全方向に効果的に発信できたのではないかと感じています。
多様な情報発信の手法でこれからの周年事業をサポート
私個人としましては、やはり企業の周年事業ということもありますし、今後はもっと従業員を巻き込んだ周年サイトを制作していきたいです。例えば、従業員の皆さんに周年サイト制作の早い段階から参加してもらったり、ロゴデザインを社内で募集したり、従業員のアイデアや思いが見えるような企画を実施したいです。また、今回の「るるぶ」とのタイアップ記事は月1回の更新ですが、もっと頻繁に更新できるコンテンツも用意し、より継続して多くの方にサイトを見ていただける、一過性で終わらせない周年サイトの運営を目指していきたいです。
今回、担当したのは周年サイトの制作でしたが、周年事業にはイベントやロゴデザイン、リブランディングなど様々な手法があり、当社のコーポレートソリューション部ではあらゆるご提案を行うことが可能です。「周年」をきっかけに、誰に向けて、何を伝え、何を実現・達成したいか、企業ごとに思い描くものは異なります。コンセプトの設計から一緒に考え、企画から各施策に応じた展開まで、最も効果的に“人のこころ”を動かす周年事業をトータルでプロデュースできるJCDの強みを活かして、今後も取り組んでいきたいと思っています。
PROFILE
中久喜悠梨
コーポレートソリューション部 モチベーションイベント局
2020年入社。入社後は主に企業のインナーイベントを中心に「社内表彰式」「入社式」「内定式」「株主総会」のほか、オンラインでの配信イベントも多数担当している。プライベートではスポーツ好きでテニスが得意。コロナ禍以降、休日は自宅で動画鑑賞メインだが、そろそろ海外旅行に行きたいと構想中。