イベント企画書はどう書けばいい?書き方や構成のポイントを徹底解説
『やってはいけない!「創立記念(周年記念)イベント失敗の法則」』
そもそも創立記念イベントは単体ではなく、周年事業のひとつという位置づけで考える必要があります。今回は、多くの企業様の周年行事や設立イベント、創業イベントなどを数多く担当してきたJCDのイベントプロデューサー、塩谷久美子が、創立記念イベントの最近の傾向や、「こうすると失敗する」という失敗の法則、成功させるために知っておきたいポイントをご紹介します。
創立記念(周年記念)イベントの役割と目的とは
創立記念(周年記念)イベントというと、盛大なパーティーや行事を開催し楽しんで終わり…とイメージされているかもしれませんが、それは過去のお話です。最近の傾向としては、費用対効果を考え、周年事業のひとつとして重要な役割を担うものと認識されています。
会社にとって10年目、50年目、100年目などは大きな節目であり、周年事業は、2~3年という長い歳月をかけて行う一大事業です。創立記念イベントは、周年事業の「さまざまな施策のピーク」として設定し、企業の発展を目指す起爆剤としての役割をもっています。
創立記念イベントの目的は、過去の功績を振り返るとともに、未来を考えるきっかけを作ることです。社員の未来志向を高め、ベクトルを一致させるという意味では、イベントそのものだけでなく、イベントに向けた取り組みの過程も大切です。
全社員が創立記念イベントを自分ごととしてとらえ、一体感を持てるよう、コミュニケーションを高めることが重要です。目的を果たすための具体策は会社ごとに異なりますので、どんな施策が望ましいのか、じっくりと深く検討しましょう。
創立記念(周年記念)イベントで起こりがちな失敗の法則
失敗の法則1)プロジェクトチームメンバーの連携がとれていない
創立記念(周年記念)イベントというと、以前は、総務部など一部門が企画から開催までを担当し、運営を任されることが多かったのですが、最近では各部署からリーダーを集めたり、グループ企業間の垣根を越えて人を集めたりしてプロジェクトチームが結成される、横断型が主流となっています。ふだん交流がない人同士の集まりとなるため、コミュニケーションがうまくとれないことも多く、連携がとれないことで活動自体が滞ってしまうこともあります。
プロジェクト発足時に必ずキックオフをし、チームビルディングを行います。何となく集められて何となく始まった…というのではなく、メンバー全員が自覚をもち、共に同じ目的を達成する仲間としての意識を高めるのです。
社内だけで難しいときは、プロの力を借りることも一つの方法です。例えばJCDではチーム作りのプロセスからサポートします。チーム全員が同じ方向を向き、スムーズにプロジェクトが進むためのお手伝いが可能です。
失敗の法則2)経営陣のコミットメントが得られていない
プロジェクトを進行する際は、定期的に経営陣に入ってもらいながら、計画的に進行していくことが重要です。適切なタイミングで経営陣のコミットメントを得ていないことで、本番を直前に控えたタイミングで大どんでん返しにあう例もありました。せっかくチームの連携がとれていても、このような事態に陥ることで、一気に士気が下がることにもなりかねません。
<改善のポイント>
プロジェクトチームの組織体制図を最初に作っておくことをおすすめします。大切なのは、体制図には役員の名前も必ず入れて社内に発表しておくことです。さらにプロジェクトの過程で定期的な報告の場を設け、経営陣のコミットメントを得られる状況を作っておくなど、役員を巻き込む体制が作られていれば、最終決済までスムーズに進めることができます。
失敗の法則3)予算の問題や忖度などで企画を決めてしまう
イベントのプログラムなど具体的に決める段階になると、予算を意識するあまり、多角的に検討せず、企画を決定してしまうことがあります。結果的に、社内のみ・社外のみなど対象者を切り捨てることにつながり、目的を果たせず効果を得ることもできなくなります。また、「社長はこれを望んでいるのではないか」「社長が喜ぶのではないか」といった忖度だけで企画を決めてしまい、結局誰のためのイベントなのかわからなくなるなど、マイナスな結果につながることもあります。
<改善のポイント>
企画を考えるときは、「目的に沿っているか」「誰のために何をするのがベストか」という観点から決定することが非常に大切です。
もちろん限られた予算の中で調整しますから、最終的には優先順位をつけていく作業が必要です。重要なのは、思いつくままにピンポイントでプログラムを決めてしまわないこと。一度広い視野で全体を検討し、本来の目的を達成するために取り組むべきことを選択していく手順が必要です。
その洗い出しや、選択の部分でプロの力を借りることも有効です。多くの知見をもつプロなら、最大限の効果を発揮する他社の事例や企画をアドバイスすることが可能です。
創立記念(周年記念)イベントを成功させるために必要なこと
ここまで失敗の法則を3つご紹介しましたが、成功させるために必要不可欠なこともあります。それは、「目的を明確にすること」と、「早い段階から社内を巻き込み社内への告知をベストなタイミングで行うこと」です。そしてもうひとつおすすめしたいことは、わからないまま手探りで進めるより、「早い段階から、運営経験が豊富なプロへ相談すること」です。なぜこれらが必要なのか、詳しくご説明します。
成功のポイント1)最初に目的を明確にし、全社でコミットする
創立記念イベント(周年記念)を成功させるためにもっとも重要なのが、「目的を明確にすること」です。創立記念イベントの目的は、時間をかけて協議し最初に決定しておきましょう。目的がしっかり定まっていないと、プロジェクト期間中に決断がブレてしまい、スムーズに進めることができません。プロジェクトチームや会社全体がひとつになるためにも、先に「目的」を決めて経営陣からのコミットメントを得ておくことは重要です。企画を考える際にも、目的ありきで進めることでうまくいきます。
成功のポイント2)社内中を巻き込み、社内への告知をベストなタイミングで行う
創立記念(周年記念)イベントは、会社一丸となって成功させるべきものです。プロジェクトメンバーだけがお膳立てをするのではなく、早い段階から社内中を巻き込むことが重要になります。例えば、最初に社員全員に対してアンケートを行うことで、社員一人一人に「自分ごと」として意識させることができます。また、周年の特設サイトを作ったり、社長から実施を宣言してもらったりすることも有効です。より簡単で確実な告知法は、社長の名前で全社員に一斉メールで、創立記念イベント開催に向けた思いやメッセージを送ることです。
成功のポイント3)早い段階からプロの力を借りる
これまでJCDは、多くの創立記念(周年記念)イベントをはじめ、周年事業のお手伝いをしてきました。ご相談くださる方は社長やプロジェクトリーダーなど、立ち位置もプロジェクトに対するモチベーションも、さまざまです。なかには、ある程度イベントの内容が決まってからご相談いただくパターンもありますが、「なぜこの施策を考えたのですか?」「なぜこのイベントを行おうと思われたのですか?」などと質問を投げかけていくと、実は目的が明確でなかったために、施策基本計画がみるみる変わっていった…ということもありました。
周年事業の運営を何度も経験する人はほとんどいません。JCDには多くの知見があり、スタートからゴールまで何をどうすべきか、プロセスからお手伝いすることができます。手探りで始めるよりも、早い段階でご相談いただくことが、結局は最短距離での成功につながるのです。
まとめ
創立記念(周年記念)イベントとは、周年事業の中のひとつであり、成果発表を内外に示す場として、重要な位置づけを担っています。今回ご紹介したような失敗を起こさないためにも、目的をブレさせない仕組み作りを徹底していただければと思います。
ただ、周年事業や創立記念イベントは十年単位の節目で行われるものなので、企業側には知見が蓄積されていないことが多く、プロジェクトを成功させるのは困難な道のりとなります。周年事業を効率よく成功させたい企業こそ、JTBコミュニケーションデザインのようなプロフェッショナル集団に、ぜひとも早い段階でご相談ください。
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