イベント企画書はどう書けばいい?書き方や構成のポイントを徹底解説
創立記念イベント “必ずうまくいく”企画運営のコツ
創立記念イベントは、両刃の刃
「会社の将来性への期待を高めるケース、経営陣へのマイナスイメージを高めるケース」
「会社設立100周年」「創設30周年」などの節目を祝う創立記念イベント。いわゆる会社の「誕生バーティ」です。このところ、創立記念イベントのご相談をいただくことが非常に多くなっています。 リアルなコミュニケーションが減少する近年、こうした創立記念等の機会を活用して、社員に直接話しかけたり、社員同士の交流を活発化させたりしたいというニーズが強まっているのではないかと思われます。また、創立記念イベントを実施する目的にも変化が見られます。ただ集まって社長の話を聞いたり、飲食したりするだけではなく、社員同士が会社の未来を語り合ったり、スキルを身につけたり、社会貢献活動をしたり、といったその会社独自の取り組みを反映した創立記念イベントが行われているのです。 ここでは、JTBモチベーションズが、2015年3月31日に発表した「社内イベントに関するモチベーション調査2015」から、参加した社員から見た創立記念イベントの実態や求められるイベント像を見ていきます。
(1)「会社の将来性に対して期待が高まった」
調査結果から、創立記念イベントは、他の社内イベントと比較して、「この会社で働き続けたいと思った」「会社の将来性に対して期待が高まった」と感じる人の割合が多い、または、この項目の順位が高いことがわかりました。
創立記念イベントに参加した人は、会社への勤続意欲を高め、会社の将来性への期待が高まっており、他の運動会や一般的なパーティとは異なる効果があることが示唆されます。 一方、注意しなければならない点も、調査から浮かび上がりました。
(2)「社長や役員の話が長すぎる、共感できない」
創立記念イベントの良くなかった点について質問したところ、創立記念イベントは、他のイベントに比べ、「社長や役員の話が長すぎた、または共感できなかった」という回答が、全体の平均よりも多く選択されていました。
創立記念ということで、経営に携わる方々は、社員に対してメッセージを発信したいといという意向が強く、力の入ったスピーチや講話がなされるのだと推測されます。メッセージの発信自体はいいことですが、それが長すぎたり、社員の共感を得られなかったりすると、創立記念イベント自体に対して、「良くなかった」という印象を持たれてしまい、結果的にメッセージ自体も伝わらないことになります。 創立記念イベントは、効果的に実施すれば、社員の勤続意欲や会社への将来性への期待を高め、逆にうまく実施できない場合は、経営陣に対してマイナスのイメージを印象付け、イベント自体にも負の感情を抱いてしまうという事になります。
創立記念イベントを成功させるためには、組織がこれまで存続してきたことの意義とこれから目指していく将来ビジョンを明確に伝えること、そして会社からの一方向のメッセージだけでなく、社員との双方向の交流、あるいは社員同士の交流を促して、深い共感を醸成することが重要な鍵となります。