【イベントレポート】社会貢献イベント「KIDS学べて遊べるパラスポーツ体験会」|JTBコミュニケーションデザイン

企業イベントを通して社会貢献|JCD主催「KIDS学べて遊べるパラスポーツ体験会」開催レポート

社会貢献イベント 学べて遊べる パラスポーツ体験会

昨今、企業におけるSDGsやサステナビリティへの取り組みは日々加速しており、企業イベントにおいても例外ではなく、イベント内での運営や施工・制作部分における環境や社会への配慮をする企業は少なくありません。

さらに、最近の企業イベントでは、イベントの成果に応じて社会に貢献するプログラムを企画することが増えており、海外では既に企業イベントでのスタンダードになりつつあります。

JTBコミュニケーションデザインでも、2022年3月に主催した「人と企業と地域をつなぐコミュニケーションMIX」の社会貢献プログラムとして、20231月に「KIDS学べて遊べるパラスポーツ体験会」を開催しました。

今回は、企業が主催イベントに付随し社会貢献活動に取り組む理由と、弊社主催「KIDS学べて遊べるパラスポーツ体験会」の様子をご紹介いたします。

なぜ企業イベントで社会貢献?
海外におけるイベントではスタンダードに

企業は自社の利益を追求するだけではなく、社会へ利潤の還元や、社会的価値のあるサービス・商品を提供する責任があり、その責任を果たすべく、企業はこれまでも様々な手法で取り組んできました。このような責任ある企業/事業活動は、投資家や顧客はもちろん、従業員とのエンゲージメント高めることにもつながり、新たなイノベーションや企業の持続的な成長に期待できるとされています。

 この取り組みのひとつとして、近年、海外では企業のイベントに社会貢献活動を盛り込むことがトレンドになりつつあります。

AMEX MEETING & EVENTS 「2023 Global Meetings and Events Forecast」*によると、企業は質の高いミーティングにおいて社員に社会貢献活動やそのネットワークを体験させることに39%が投資をするとあります。
*出典: North American, European, Latin American, and Asian Pacific Surveys and Interviews from American Express Meetings & Events, 2022.

企業イベントに社会貢献活動を取り入れる背景には、参加者の意識の変化にも理由があるとされています。昨今の、新型コロナウイルスの蔓延を機に、オンライン形態のイベントが普及し、世の中のビジネスイベントの全体数は爆発的に増加しました。このイベントの急激な増加により、参加者はどのイベントに参加するのかを自身で判断し、取捨選択をする必要が以前にも増して強くなりました。その選択をする際の選択肢の判断要因のひとつとして、そのイベントが環境負荷の削減に貢献しているだけでなく、社会貢献に寄与していることや、自身のイベントへの参加が社会へのレガシーになることなどがトレンドとなっております。

同様に、今後ビジネス世代の中心となってくるZ世代は、社会・文化的に価値のある内容かどうかを判断軸とする「イミ消費」に関心を寄せる世代とされております。さらに幼いころから地球温暖化による自然災害などを目の当たりにしてきたこの世代は、環境問題や社会問題を自分たちの将来にかかわる課題と捉えているとされております。このようなことからZ世代では、どのイベントに参加するかといった些細な判断においても、そのイベントが社会に貢献されるものであるのかに興味を寄せており、自身が参加することで社会にレガシーを残すことのできるプログラムが企画されているといったことは、参加を決める上で大きな要因になると考えられています。

 

JTBコミュニケーションデザイン主催
KIDS学べて遊べるパラスポーツ体験会」

 JCDは事業のマテリアリティの1つに「企業・地域・人のコミュニケーション課題の解決」を設定しています。

イベント事業を通じた社会貢献活動として、主催した「人と企業と地域をつなぐコミュニケーションMIX」の参加人数を、独自に設定した社会貢献価値へ換算し、その価値にふさわしい「KIDS学べて遊べるパラスポーツ体験会」を開催しました。

 本プログラムでは、パラアスリートである円尾敦子選手を講師としてお迎えし、ご参加の子供たちや保護者に向けて「夢をかなえるためにみんなができること」と題しお話しをいただき、参加者全員で視覚障害を体験するリレーゲームを実施しました。


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円尾選手は、幼少期に片目が見えなくなりもう片目も徐々に視力が低下しながらも、2012年の春にトライアスロンを始め、2016年のリオデジャネイロパラリンピック、2021年の東京パラリンピックに出場したパラリンピアンです。

講演では、視覚障害の方の日々の生活についてや、パラトライアスロン競技との出会いや円尾選手が夢をかなえるためにしてきたことについて、参加の子供たちに向けてお話しいただきました。

リレーゲームでは、参加者に2人1組のペアとなってもらい、片方がアイマスクをつけた状態でマラソンをする視覚障害の体験、もう片方の方が「きづな」と呼ばれるロープと声を駆使してマラソンのサポートをする伴走体験をしてもらいました。アイマスクを用いた視覚障害を体験いただくだけでなく、伴走者の体験をしていただくことで、障害の有無にかかわらず、多様性を尊重し、お互いを理解し歩み寄り、認め合う、きっかけとなるような体験をしていただけたのではないかと思います。


社会貢献イベント 学べて遊べる パラスポーツ体験会

 

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円尾選手の講演とリレーゲームの後には、当日は海外遠征中で会場に駆けつけられなかった、JCD所属パラアスリートの小池岳太の特別プログラム「片手生活クイズ」も上映しました。「片手生活クイズ」では、片手が不自由な小池が普段の生活で直面する困難をどのように乗り越えているのか、たとえば「片手でどのようにペットボトルのキャップをあけているのか?」などについてクイズ形式で紹介をしました。


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また、本イベントの会場である西東京市保谷こもれびホールは、開催時、JCDが受託運営させていただいており、同日にカフェラウンジで開催される「こども食堂もぐもぐ」とのコラボ企画も実施し、こども食堂にて、円尾選手考案のアスリートごはんを提供し、イベントにご参加の方にもご家族でお食事をしていただきました。

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今回のプログラムでは、障害の有無にかかわらず、多様性を尊重し、お互いを理解し歩み寄り、認め合う社会について学ぶ機会と、トークセッションにより夢や希望を抱くことの大切さ、成功の裏にあるひたむきな努力など、普段の生活では学びきれない「経験」としての機会を提供しました。これは、JCDの企業マテリアリティの1つ「ダイバーシティー」の2030あるべき姿関連します。

 今後もJTBコミュニケーションデザインは、サステナビリティビジョン・マテリアリティに基づき、「企業・地域・人々のコミュニケーション課題の解決」に向け、様々なソリューションを通じて横断的なコミュニケーションを創造し、異なる立場同士の相互理解や関係構築、人々や組織、地域に存在する様々な分断や見えない垣根の解消に取り組み、包摂的で持続的な社会の実現を目指します。
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