JTB 過去最大規模の社内イベント 成功の秘訣。主催者と共創で作り上げた イベントプロデュースの裏側
企業・新入社員双方の視点を大切に
想いを込めた入社式をプロデュース
入社式とは、企業と新入社員の入社後初のコンタクトとなる記念すべきイベントです。JTBコミュニケーションデザイン(以下、JCD)では、豊富な実績と経験により培ったノウハウを活かし、企業と新入社員のエンゲージメントを高め、参加するステークホルダーが共有するべき「ビジョン」や「成長戦略」を効果的な演出によって提供し、未来につながる価値ある入社式をつくりあげています。本コラムで紹介するのは、入社3年目のJCDコーポレートソリューション部・本多が担当したJTBグループの合同入社式です。新入社員に近い目線を持ちながらも、企業側の視点もバランスよく取り入れ、創意工夫を凝らした入社式の事例について語ります。
入社式は企業と新入社員が
新入社員にとって、社会人生活の第一歩となるのが「入社式」です。長い就職活動を経て、今日から社会人として踏み出すことを決意する、まさに節目となるイベントだと私は思っています。期待と不安を持ちながら臨む皆さんに、会社や仕事の意義を伝えモチベーションを向上してもらい、未来に期待を抱いてもらえるようなイベントにすることは、大きな意味があります。一方、会社側にとっては、トップからのメッセージや会社の雰囲気・方向性を示すことで今後のキャリアイメージを「ありのまま」に伝えることでお互いの齟齬をなくし、良好な関係性を築いていく貴重な場になります。
このように会社と新入社員両方の視点から入社式の意義を考え、企業を理解するために必要な情報を過不足なく伝え、未来への期待感を醸成すること、そして、かけがえのない出会いの場をつくるお手伝いをすることが、私たちの役割だと考えています。
企業の想いを体現しつつ
当社は2023年4月3日、渋谷ヒカリエで行われたJTBグループ合同入社式の演出、運営を担当いたしました。JTBグループにとってはリブランディング後初の入社式であり、大きなターニング・ポイントでもありました。グループとしては、「旅行のみならず多様性のある事業を打ち出していく」という“新交流創造事業”を高らかに宣言すると同時に、コロナ禍を経てJTBグループを選んでくれた370人の新入社員の皆さんに向けて、「自分の“好きという気持ち”や“個性”を大切に、多様性を存分に発揮し、新しいJTBグループを一緒につくりあげていきましょう」というメッセージを届けることを、式全体のコンセプトとしました。私自身、入社した3年前はコロナ禍とあって、正直不安を抱えていたのですが、合同入社式に参加しグループの理念に感動して、モチベーションが上がったという体験をしました。今回の入社式では、担当チームの中で新入社員目線に一番近い自分の意見もしっかりと伝えて、「参加者目線」も大事にしながら制作に携わっていきました。
映像などを駆使し新入社員に
入社式は、オープニング映像、社長挨拶、役員紹介、新入社員紹介、決意表明、という流れで進みました。心掛けたのは、新入社員の皆さんに伝わりやすい演出です。例えば、オープニングに流したJTBグループ110年の歴史紹介映像は、あまり重々しくならないように編集し、また、役員紹介では事前に制作した選手紹介風のアタック映像を使って軽やかな構成にしました。新入社員紹介のコーナーでは、370名の一人一人の顔をカメラで抜き、両サイドに名前を出し、それぞれポーズを決めてもらいました。例年ですと、最後の決意表明は代表者1~2名が登壇するスタイルなのですが、今回は15社すべてから代表を1名ずつ選出してもらい、それぞれに1分間の決意表明をしてもらいました。その背景には、新入社員の皆さんのメッセージや自分を表現する写真をスライドで映し出し、それが最後にひとつに集約され「決意表明は全員のもの」ということをアピールしました。
私は主に映像制作を担当しました。スライドで使用する写真は事前に全員から集約し、また、カメラで抜く際のポーズについては個人で、あるいは会社ごとでいろいろと考えてもらいました。その結果、全員が式に参加している感覚を持ち、「自分ごと」として、一体感を味わってもらえる内容にすることができたと感じます。入社3年目という、参加者に近い感覚を大事にして、主役である新入社員の皆さんがワクワクするような、楽しい未来が見える映像づくりができたと思います。
参加者に寄り添った「370colors」の演出は
主催者様側からの開催目的のひとつに、「リブランディングの内容、特に多様性に対する想いを知らしめる」ということがありました。そこで、十人十色ならぬ、新入社員の数に絡めた“未来を描く370人370色 370colors”を演出コンセプトのメインテーマに掲げ、式の随所に370という数字を散りばめました。さらに、全員に赤、青、黄色などの色とりどりのカラーチーフを配り、それを身に着けていただいたり、最後に振っていただいたりして多様性を表現しました。この演出については主催者様にも評価いただき、とてもうれしかったです。
入社式に参加した弊社の新入社員からは、「コンセプトが伝わる入社式でした。カラーチーフや光を使った演出が壮大で、JTBグループの規模感を知ることができました」「式に参加して、改めて自分が入社できたという実感がわきました。新卒での入社式は人生に一度だけなので、貴重な体験でした」「コロナ禍になりリモートが増え、人に会えない時間が長かった分、リアルに会えることの大切さを改めて実感できました」などの声が届き、参加者にも楽しんでもらえたという手ごたえを感じました。
インナーイベントがアウターブランディングに?
今回はリブランディングしたことを広く知らしめたい、という主催者様の意向もあり、マスコミ取材にも積極的に対応しました。入社式は社内で完結しがちなインナーイベントですが、実は企業イメージをPRでき、アウターブランディングに活用できる効果的なツールです。昨今は、会社の理念や信念、社会貢献活動などが可視化されることで好感度が高まり、企業ブランド力も向上して、消費者の商品購買につながるケースも増えています。インナーイベントの中でも特にこういった要素を揃え持つ入社式は、今後も有効なアウターブランディング手段のひとつとして活用すべきだと思います。
主役を大切にすることが
このように、入社式には様々な側面があります。しかし、成功させるためにもっとも大切なことは、入社式の主役はあくまでも新入社員の皆さんであり、彼らのための式だということを忘れないことです。企画を立案し、具現化していくなかで、どうしてもコンセプトがぶれてしまいそうになる時もありますが、一本筋の通ったイベントをつくりあげることが、最終的に、すべての人の心に残る入社式になるのだと、今回より強く感じました。
JCDは入社式をトータルでプロデュースできる強みを活かし、コンセプトや方向性づくりの部分から伴走して価値ある式を一緒につくりあげていくことが得意です。どんな入社式にしたらよいか迷っているご担当者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談していただきたけたらと思います。
入社式は企業と新入社員が
理念や方向性を共有する大切な場
新入社員にとって、社会人生活の第一歩となるのが「入社式」です。長い就職活動を経て、今日から社会人として踏み出すことを決意する、まさに節目となるイベントだと私は思っています。期待と不安を持ちながら臨む皆さんに、会社や仕事の意義を伝えモチベーションを向上してもらい、未来に期待を抱いてもらえるようなイベントにすることは、大きな意味があります。一方、会社側にとっては、トップからのメッセージや会社の雰囲気・方向性を示すことで今後のキャリアイメージを「ありのまま」に伝えることでお互いの齟齬をなくし、良好な関係性を築いていく貴重な場になります。このように会社と新入社員両方の視点から入社式の意義を考え、企業を理解するために必要な情報を過不足なく伝え、未来への期待感を醸成すること、そして、かけがえのない出会いの場をつくるお手伝いをすることが、私たちの役割だと考えています。
企業の想いを体現しつつ
参加者目線にもこだわる式づくり
当社は2023年4月3日、渋谷ヒカリエで行われたJTBグループ合同入社式の演出、運営を担当いたしました。JTBグループにとってはリブランディング後初の入社式であり、大きなターニング・ポイントでもありました。グループとしては、「旅行のみならず多様性のある事業を打ち出していく」という“新交流創造事業”を高らかに宣言すると同時に、コロナ禍を経てJTBグループを選んでくれた370人の新入社員の皆さんに向けて、「自分の“好きという気持ち”や“個性”を大切に、多様性を存分に発揮し、新しいJTBグループを一緒につくりあげていきましょう」というメッセージを届けることを、式全体のコンセプトとしました。私自身、入社した3年前はコロナ禍とあって、正直不安を抱えていたのですが、合同入社式に参加しグループの理念に感動して、モチベーションが上がったという体験をしました。今回の入社式では、担当チームの中で新入社員目線に一番近い自分の意見もしっかりと伝えて、「参加者目線」も大事にしながら制作に携わっていきました。
映像などを駆使し新入社員に
自分ごとと思ってもらえる工夫を凝らす
入社式は、オープニング映像、社長挨拶、役員紹介、新入社員紹介、決意表明、という流れで進みました。心掛けたのは、新入社員の皆さんに伝わりやすい演出です。例えば、オープニングに流したJTBグループ110年の歴史紹介映像は、あまり重々しくならないように編集し、また、役員紹介では事前に制作した選手紹介風のアタック映像を使って軽やかな構成にしました。新入社員紹介のコーナーでは、370名の一人一人の顔をカメラで抜き、両サイドに名前を出し、それぞれポーズを決めてもらいました。例年ですと、最後の決意表明は代表者1~2名が登壇するスタイルなのですが、今回は15社すべてから代表を1名ずつ選出してもらい、それぞれに1分間の決意表明をしてもらいました。その背景には、新入社員の皆さんのメッセージや自分を表現する写真をスライドで映し出し、それが最後にひとつに集約され「決意表明は全員のもの」ということをアピールしました。私は主に映像制作を担当しました。スライドで使用する写真は事前に全員から集約し、また、カメラで抜く際のポーズについては個人で、あるいは会社ごとでいろいろと考えてもらいました。その結果、全員が式に参加している感覚を持ち、「自分ごと」として、一体感を味わってもらえる内容にすることができたと感じます。入社3年目という、参加者に近い感覚を大事にして、主役である新入社員の皆さんがワクワクするような、楽しい未来が見える映像づくりができたと思います。
参加者に寄り添った「370colors」の演出は
企業・新入社員双方からも好感触
主催者様側からの開催目的のひとつに、「リブランディングの内容、特に多様性に対する想いを知らしめる」ということがありました。そこで、十人十色ならぬ、新入社員の数に絡めた“未来を描く370人370色 370colors”を演出コンセプトのメインテーマに掲げ、式の随所に370という数字を散りばめました。さらに、全員に赤、青、黄色などの色とりどりのカラーチーフを配り、それを身に着けていただいたり、最後に振っていただいたりして多様性を表現しました。この演出については主催者様にも評価いただき、とてもうれしかったです。入社式に参加した弊社の新入社員からは、「コンセプトが伝わる入社式でした。カラーチーフや光を使った演出が壮大で、JTBグループの規模感を知ることができました」「式に参加して、改めて自分が入社できたという実感がわきました。新卒での入社式は人生に一度だけなので、貴重な体験でした」「コロナ禍になりリモートが増え、人に会えない時間が長かった分、リアルに会えることの大切さを改めて実感できました」などの声が届き、参加者にも楽しんでもらえたという手ごたえを感じました。
インナーイベントがアウターブランディングに?
入社式の可能性を広げたい
今回はリブランディングしたことを広く知らしめたい、という主催者様の意向もあり、マスコミ取材にも積極的に対応しました。入社式は社内で完結しがちなインナーイベントですが、実は企業イメージをPRでき、アウターブランディングに活用できる効果的なツールです。昨今は、会社の理念や信念、社会貢献活動などが可視化されることで好感度が高まり、企業ブランド力も向上して、消費者の商品購買につながるケースも増えています。インナーイベントの中でも特にこういった要素を揃え持つ入社式は、今後も有効なアウターブランディング手段のひとつとして活用すべきだと思います。
主役を大切にすることが
入社式成功の秘訣
このように、入社式には様々な側面があります。しかし、成功させるためにもっとも大切なことは、入社式の主役はあくまでも新入社員の皆さんであり、彼らのための式だということを忘れないことです。企画を立案し、具現化していくなかで、どうしてもコンセプトがぶれてしまいそうになる時もありますが、一本筋の通ったイベントをつくりあげることが、最終的に、すべての人の心に残る入社式になるのだと、今回より強く感じました。JCDは入社式をトータルでプロデュースできる強みを活かし、コンセプトや方向性づくりの部分から伴走して価値ある式を一緒につくりあげていくことが得意です。どんな入社式にしたらよいか迷っているご担当者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談していただきたけたらと思います。
本多茜
コーポレートソリューション部
モチベーションイベント局
2021年入社。入社後は主に企業のインナーイベントを中心に「社内表彰式」「入社式」「内定式」「株主総会」等、リアル・オンライン・ハイブリッド問わず、様々な企業イベントを担当。よさこいファンで、自ら踊るのも演舞を見るもの大好き。コロナ禍が落ち着いてきたため、新しいよさこいチームに加入しようと計画中!
コーポレートソリューション部
モチベーションイベント局
2021年入社。入社後は主に企業のインナーイベントを中心に「社内表彰式」「入社式」「内定式」「株主総会」等、リアル・オンライン・ハイブリッド問わず、様々な企業イベントを担当。よさこいファンで、自ら踊るのも演舞を見るもの大好き。コロナ禍が落ち着いてきたため、新しいよさこいチームに加入しようと計画中!