イベント企画書はどう書けばいい?書き方や構成のポイントを徹底解説
花王ビューティブランズカウンセリング株式会社 様 【企業イベント】コンテスト&アワード
化粧品ブランドならではの世界観を演出。質の高いハイブリッド開催でモチベーションアップを実現
花王グループの美容カウンセリング会社統合により、2021年4月に発足した花王ビューティブランズカウンセリング株式会社。同社に所属する約5500名の美容部員がその最高峰を目指し、美容のプロフェッショナルとしてのカウンセリング力や接客スキルを競うコンテストとアワード(表彰式)が実施された。美容会社統合後初となる記念すべき開催となった2022年は、予選を勝ち抜いた54名が10月5日の決勝大会に出場。翌6日には各ブランドの優秀者12名が表彰された。関係者全員のモチベーションアップに大きく貢献した今回のイベントでは、ブランドの世界観を体現する一貫したコンセプト設計と、クオリティーの高いハイブリット開催が重要なカギとなった。さまざまな立場で企画・運営に携わった方々に、イベント開催について振り返っていただいた。
新会社として初、3年ぶりのリアル開催……コンテストに込めたさまざまな思い
塩山氏
今回のイベントは「初」や「何年ぶり」が詰まったものでした。まず美容会社統合によって誕生した「花王ビューティブランズカウンセリング株式会社」として初めての開催であること。また、ソフィーナとカネボウのブランドが一堂に会するコンテストは今回が初となります。これがまず大きな出来事でした。
もうひとつは、約3年ぶりにリアルで開催するコンテストであること。コロナ禍が完全な終息には至っていない中、リアルで開催できるかどうかという状況ではありましたが、社内外に向けて「化粧品販売の現場は、明るく前を向いて力強く取り組んでいる」ということを伝えたいとの思いがあり、リアルでのコンテスト・表彰式とオンライン中継のハイブリッド開催を決断しました。
イベントの主役は全国5500人の美容部員。「全員の心を動かしたい」というJCDの想いが決め手に
加地氏
開催に向けて協力会社を検討するにあたり、複数社によるコンペを行わせていただきました。その中でJCDに決定した一番の理由は、「美容部員を主役として考えた提案」だったことです。演出や会場づくりももちろん大切ですが、美容部員が最も喜ぶ提案をしてくれたのがJCDでした。特に「出場者だけではなく、それを目にする全国5500人の美容部員全員の心も動かせるようなコンテストにしたい」という言葉は心に響きました。
コンセプトから首尾一貫した全体設計が素晴らしく、プレゼンが終わった時には出席者4名満場一致でJCDに決まりました。例えば受賞者に贈るトロフィーひとつとっても、化粧品業界に合う華やかなリング型のデザインをご提案いただくなど細かい演出まで配慮が行き届いていて、ワンランク上と思わせるご提案でした。JCDとお付き合いするのは初めてだったので、全く不安がなかったわけではありませんが、新会社として初めての開催、なおかつ3年ぶりの待ちに待ったコンテストということで、新しさを打ち出したいという気持ちの方が強かったのです。初めて協業する会社という点はコミュニケーションでカバーして、ぜひJCDとやろうという話になりました。
心強いサポート体制と豊富なアイデアで、目指す表現をとことん追求
濱田氏
キービジュアルは花をちりばめたデザインで、華やかさや、さまざまなブランドが集まるコンテストであることがうまく表現されていると感じました。当社はブランドごとにブランドカラーがあるため、色には非常に強いこだわりを持っています。キービジュアルは「全てブランドカラーで、しかもグラデーションにしてほしい」など細かいお願いもして、最終的な完成までかなり時間をかけましたが、JCDには根気よく対応していただきました。各ブランドの魅力をちりばめたようなイメージは当社そのものも表します。出場者は「自分たちのブランドを背負っている」という気持ちであの場所に立ち、それを見た他の美容部員も「自分もその一員なんだ」という思いを持ってもらえたようです。
田口氏
キービジュアルをはじめ、提案段階からコンセプトがブレずに貫かれていたことが、イベント全体のメッセージ性を明確にしてくれたと感じます。完成した会場を目にした時にはコンセプトとコンテストが一体化したような印象を受けました。まさに当社の世界観を表現した空間で、参加者全員でブランドの価値観を共有できました。
ビューティブランドにふさわしい上質な華やかさで、会場全体を演出
石井氏
これまではどちらかというとコンテスト重視で、表彰式はシンプルに行っていましたが、今回は美容部員のモチベーションにもつながるよう、表彰式を華やかに演出していただきました。照明もその一つです。特に、場面の転換時に強い直線的な光を入れることでメリハリが出て、各シーンの上質な華やかさや美しさがより際立って見えました。
濱田氏
ステージ中央に配した大きな白い花のオブジェが、照明によって色を変えていく演出も素敵でした。「ブランドごとの良さ、自分なりの良さを表現すればいいんだ」というメッセージが伝えられたのではないかと思います。そうしたことを表現する演出力が卓越していて、企画から参加している私たちも思わず引き込まれてしまいました。
塩山氏
舞台上で美容部員をアシストする介添え役の方もJCDの手配で、洗練された佇まいも含めて演出になっていたと感じます。素敵だなと思っていたら、なんと当社グループのOGとのことで驚きました(笑)。意図した手配ではなかったそうですが、イベントの雰囲気に最適な人材を配置する手腕はさすがの一言でした。
田口氏
コンテストの各会場に設置した、ブランドカラーをイメージしたバックパネルも印象的でした。当日裏方を務めた美容部員はコンテスト自体を見ることはできなかったのですが、控室なども含めた会場全体に統一感のある装飾を施したことで、皆の一体感を醸成できたのではないでしょうか。
まるで会場にいるような一体感を生んだ、質の高いハイブリッド開催
加地氏
過去の開催時も中継はつないでいましたが、固定カメラ1台で会場の様子を映すのみでした。今回は効果的にカメラワークを切り替えたことで、イベントの流れが伝わりやすくなり、場面ごとに最も重要なシーンを届けることができました。会場に足を運べなくても、まるでそこにいるような感覚になってもらえたようで、美容部員以外のスタッフからも「次は会場へ応援に行きたい」などリアル参加の希望や次回への期待値の高さを感じる感想が聞かれました。多くの美容部員が当日は仕事で、後日オンデマンド配信でイベントを見ることになるため、映像でもしっかり届くものにしたいと考えていたのですが、まさにそれを実現することができました。
塩山氏
カメラワークは本当に素晴らしかったですね。レッドカーペットを歩く美容部員の表情を映した後、カットが変わって背中越しにステージ上の花に向かって歩いていく構図になり、そこに弦楽器の生演奏が調和して……という画が今でも浮かんできます。我々がずっと考えていた「化粧品ならではの上品さをどう構築するか」という点を見事に具現化してくれたのがJCDでした。クオリティーの高いハイブリッド開催ができたことは、「全ての美容部員と感動を共有したい」という点で大きな意味があったと思います。
仲間からのサプライズに涙。感動の共有がモチベーションアップや地区の盛り上げに
濱田氏
表彰式で最も感動的だったのが、サプライズ演出です。トロフィー授与のタイミングで、受賞した美容部員の所属地区と中継をつなぎ、お祝いのシーンを盛り上げてもらいました。受賞者が一番驚いていて、コンテストに送り出すまでいろいろと協力してくれた先輩や仲間が画面の向こうで喜んでいる姿を見た瞬間、皆さん泣いていました。受賞者を地区ごとに選んでいるわけではないので、スタンバイしてもらっても映らない可能性があったのですが、偶然にも全ての地区から受賞者が選出され、どの地区ともトラブルなく中継がつながり、非常に感動的なシーンになりました。
石井氏
予選を突破して決勝大会に出場できるのは本当に限られた人のみです。会場に来られるのはとても誇らしいことで、さらに優秀者に選ばれた12名しかレッドカーペットを歩くことはできません。後日、ある地区へ行ったとき「次は絶対に決勝大会に行きます」と熱い気持ちを伝えてくれた美容部員がいて、あの場所に立つことの素晴らしさ、そのために高いスキルが必要だということが浸透していると感じました。今回のイベントによって美容部員をはじめ会社全体のモチベーションが高まり、各地区の盛り上げにもつながりました。
参加者の心を動かすイベントの力。成功の裏にあるのは会社を超えたチームワーク
濱田氏
コロナ禍で美容部員は接客ができず、お客さまに触れるどころか、近づくことすらためらうような苦しい状況が続きました。そういった日々を3年近く過ごしてきて、自分たちの存在意義を問いかけ続けた3年間でした。しかし、今回こうした形でコンテストや表彰式を開催したことで、再び気持ちを奮い立たせることができました。会場で目にした美容部員たちの「他の人の接客から学ぼう」という姿勢も強く印象に残っていて、相乗効果で多くのものが得られたコンテストになったと感じています。美容部員の向上心に応えて、次回はコンテスト会場に自由に出入りできるような工夫ができればと考えています。
加地氏
素晴らしいイベントを実現できたのは、準備段階からJCDのプロジェクト進行が非常にスムーズだったことも大きな要因です。こちらから連絡しなくても計画的に進めてくれ、常に寄り添ってもらえたので安心でした。通常こうした大きなイベントは前日の夜中まで準備をするといった状態になりがちですが、今回は前日の夕方5時頃には大方準備が終わり、7時には帰宅できる状態になって、むしろ戸惑いました(笑)。こんなイベントは初めてでした。
塩山氏
JCDは「一緒に一つのゴールに向かって良いイベントを作り上げていこう」という、チームとしての一体感が強い会社だと感じます。私たちも途中からは「JCDの担当さんがこれだけ頑張ってくれているから、我々も良いイベントにしないと」と話すほどでした。JCDの会社としての雰囲気や、人間的な魅力がそうした空気を生んだのだと思います。つまるところ大事なのは「そこに愛があるか」ということ。会社の枠を超えて一緒に仕事ができたことをうれしく思います。2年後に控える次回のコンテストも、より良いものを創り上げていけたらと期待しています。
お客様情報
花王ビューティブランズカウンセリング株式会社 様
- 所在地
- 中央区日本橋箱崎町16-9
- 設立
- 2021(令和3)年 4月 1日
- URL
- https://www.kao.co.jp/employment/kbbc/
- 資本金
- 1億円
- 従業員数
- 5370名(2023年1月現在)